「この地域の多様なテロワールを古い伝統的な畑で表現し、自然と調和しながらバランスを見つけたい。ピュアでエレガント、人生が詰まったような楽しいワインを造りたい。」意気揚々とそう語るのは、ベンツェ・ビルトクのイシュトヴァン、バーナグのベンツ、コロニア52のアンナマリア、アッティラといった新しいハンガリーを背負うニューカマーの1人ペーター・ネギバラディ。彼はバラトン半島の絵のように美しい風景の中、古い火山の間欠泉の上で、モダンなハンガリーワインのスタイルを作り上げている。南ハンガリーの片田舎で育ち、地質学者の父を持つ彼は若いころから農業に触れていて、17歳でワイン造りをしたいと思うようになるなど自然な流れだった。2015年までブダベストにある農業大学でワインの勉強をした後、数年間の実務経験を経て、ニュージーランドとチリでワインメーカーの研修生として働く。2018年にバラトン地方のテロワールと文化に魅了され、植樹に参加した後、2019年に古くて放置されていた灌木のブドウ畑の区画を見つけ、そこで週末に一人で作業を始めた。一歩一歩、古いプランテーションの再生と成長を助け、年々進化し、2021年に最初のワインを造った。常に新しいブドウ畑を探しており、現在は妻リリと共に5つの異なる区画で2ヘクタールを管理するまでになる。まだまだ彼のワイン造りの旅は始まったばかりだが、純粋さと正確さに牽引されながらも、個性的で生き生きとしたワインを生み出している。
*ラベルは、フランスのロワールに住んでいるアーティストのジュール・マイラールが手掛けており、ペーターが最初に取得したアラクスのぶどう畑の写真から作られたもので思い出が深い作品。(インポーター資料より)