シュテファン・クレーマーの家でマーティンが初めて造ったと言われるシルヴァーナを飲んだ時、その優しく丁寧で活き活きとした味わいに驚きました。すぐに連絡を取って、今あるだけのシルヴァーナを買わせて欲しいと伝えたのがマーティンとの出会いでした。まだ彼の元を訪れたことがなく、電話でしか話したことがなかったのであまり多くを書けないのですが、非常にパッションがあり前向きなエネルギーに溢れる人間です。
マーティンはバイエルン州ヴュルツブルグの東にあるキッツィンゲンでブドウ農家の長男として生まれ育ちました。彼はフランクフルトでメディア関係の仕事をする傍ら、「エマ・メツラー」というレストランで働き、そこで新たにワインと出会いました。エマ・メツラーで出されていた自然に造られたワインは、彼がそれまで知っていたワインとは全く異なり、すぐにその世界に引き込まれていきました。それまであまりコンタクトがなかった父親と再会し、より自然なワイン造りをしたいと聞いた時、彼は実家に戻る決意をします。オーストリア、ブルゲンラントのフランス・ウェーニンガーの元で3ヶ月程働いたのち、彼は醸造学校には行かないと決めました。ワインを造るための理論などを学ぶよりも、現場で見聞きして自分で収集した情報を頼りにワインを造ろうと思い至ります。2ナトゥアキンダーがいることでも知られるキッツィンゲンでは、現在多くの若手がワインを造り始めており、マーティンは彼らから色々なことを学び続けています。彼のシルヴァーナは標高270mの貝殻石灰の土壌から生まれます。今年の夏に彼の畑を見に行く予定なので、随時情報を更新して行きます。(インポーター資料より)