アイシーは台北で生まれ育ち、コロンビア大学で工学を学ぶためにニューヨークに引っ越しました。最初は金融業界に就職しましたが、やがて大きなプレッシャーの元で働き続けることに限界を感じ、ニューヨーク生活における食の探求の中で出会ったワインに本格的にのめり込みます。まずワイン教室から始まり、そこから小売業、輸入業に携わり、さらにはアカデミズムを重視する台湾の両親を 納得させるためにブルゴーニュのビジネススクールに入学しました。優秀な成績でワインMBAを取得、そして卒業後はブルゴーニュ大学でワイン学のディプロマを取得しました。2019年にブルゴーニュでBecky Wasserman&Coに入社し、現在ではソーシャルメディアを担当、アジア市場の開拓に携わっています。また、ワイン・人類・地球をテーマにするポッドキャスト「Ungrafted」のホストを務め、 Asian Wine Professionalsを設立し、ワインオークション「Vines 4 Votes」を共同設立しました。
ワインに関する知識と販売のノウハウを学ぶ一方で、アイシーはブドウ栽培と醸造に強い関心があったため、積極的に収穫作業に携わってきました。クレール・ノーダン、フレデリック・ミュニエ、シャ ントレヴ、シャルトーニュ・タイエ、ダヴィド・クロワ、ドメーヌ・オービニーなど数多くのワイナリーで働いてきた彼女ですが、本人曰く最大のインスピレーションを与えてくれたのは、シャントレヴとクレール・ノーダンでした。それは、彼らのワインが独断的ではなく、より良いワイン造りを目指す上で、己の感覚と味覚を信じながらも、常に科学的なアプローチを排除しないからです。ボーヌにある古い家には2列のブドウ樹付きの庭があり、バスチャン・ウォルバーがBBQに来て、そのブドウで何か始めよう提案するまでアイシーは自分でワインを造れるとは思っていませんでした。2020 年にペットナットを30本造り、2022年にはかつてガネヴァにブドウを売っていた栽培者から、オー ガニックの古木ガメイ(Beaujolais, Apinot)のオファーがありました。そして、ウォルバー、ダンデリオン、ヴァン・ノエ、アルノー・ロペスなど多くの若手の巣立つ原点となったクリス・サンティーニのワイナリーにてこれらのブドウを醸造しました。購入するブドウは全てオーガニックで、栽培者 とも密接な関係を築いています。アイシーのワインは全て全房で圧搾され、亜硫酸塩をできるだけ使わずに造られています。「ワインは私に人生全般について多くのことを教えてくれました。また、強い関心があるヨガや伝統的な中医学とも多くの共通点があります。エチケットのイメージは、自然との調和とい う道教の哲学を体現する中国の山水画から来ています。また、私自身の旅、そしてワインの旅も表現しています。川は、ブルース・リーの「水のようになれ」 という言葉にインスピレーションを受けています。ロゴは、古代中国の「水」 を表す漢字に由来しています。紀元前11世紀から14世紀に使われていた「水」 の原型です。(インポーター資料より)